W-04
あいプリントLab
触れて学ぶ教材を、誰もが読める形で伝える
広島大学の3Dプリンターサークル「あいプリントLab」の公式サイトを Google Sites から全面改修しました。2025年4月に始動したこのサークルは「教育現場の困りごとを、3Dプリントで解決する」を掲げ、特別支援・理科・社会・体育まで教科を横断して教材を作っています。その活動を、当事者・保護者・特別支援の教員にも届く形で発信するサイトにしました。
課題PROBLEM
現場の困りごとに合わせて教材を作るサークルの活動が、既成のページビルダー(Google Sites)では「何を・誰のために作っているか」まで伝わる形になっていませんでした。読者には視覚障害の当事者・保護者・特別支援の教員が含まれます。「読めること」自体がこのサイトの本題でした。
はじまり — FROM ZERO
「読めること自体が、このサイトの本題だった。」
触察教材は、目が見えにくい子が指で触れて学ぶための立体物です。それを紹介するサイトが読みにくいなら、本末転倒になります。読み手には当事者・保護者・特別支援の教員が含まれる——その幅を、そのまま設計の制約にしました。
だから文字サイズの切り替え・ハイコントラスト・本文へのスキップリンクを、後から足す配慮ではなく最初の仕様として組み込みました。アクセシビリティは機能の一つではなく、このサイトの前提です。
教材も同じ考え方で並べています。「給食で牛乳パックを持つ力が弱い子のためのケース」のように、一つひとつを「誰のどんな困りごとを解決したか」から語る。きれいな作品集ではなく、現場の課題と解決の記録にしました。
技術は静的生成でできるだけ単純に。学生サークルは毎年メンバーが入れ替わるので、速く・壊れにくく・引き継ぎやすいことが、長く読まれ続けるための条件でした。
設計判断DECISIONS
NOTE 01 — 主判断
アクセシビリティを最初の仕様にする
文字サイズ調整・ハイコントラストモード・スキップリンクを、後付けの配慮ではなく初期要件として実装しました。触察教材を扱うサイトが読みにくいのは矛盾だからです。
NOTE 02
教材を「教科 × 対象」で引ける図鑑にする
牛乳パックケース・モンシロチョウの成長過程・前方後円墳・ストーリーボックスなど、教科も対象もばらばらな教材を、教員が「うちの授業で使えるか」をすぐ判断できるよう分類しました。1教材ごとに「誰のどんな困りごとを解決したか」を語ります。
NOTE 03
静的生成(SSG)で壊れにくく
学生サークルの運営は毎年入れ替わります。サーバーもデータベースも持たない構成にして、速く、壊れにくく、引き継ぎやすくしました。
NOTE 04
活動の写真より、教材の意図を語る構成
「何を作ったか」だけでなく「誰がどう使い、どう学ぶのか」を本文で語ります。教材の写真には説明的な代替テキストを添えています。
体験への効き方FOR WHOM
拡大やハイコントラストで自分の読みやすい形にして、教材の意図まで読めます。触って学ぶ教材の意義が、読める形で伝わります。
給食や授業の困りごとを相談すると教材として返ってくる——その過去事例と作れるものの幅を、サイトで見渡せます。
活動の意義が言語化されたページを、新歓や助成申請の説明にそのまま使えます。



運用IN OPERATION
hirodai-3d-aiprint.com で公開中です。サークルは2025年4月に Bambu Lab A1 mini で始動し、特別支援学校との連携やフリースクールでの3Dプリンター体験会など、現場との往復で活動を広げています。サイトはその更新に合わせて保守し、最新の活動は Instagram でも発信しています。
TECH
Next.js ・ TypeScript ・ Tailwind CSS ・ Vercel ・ Claude Code